問題を解いてみよう
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3級の問題に挑戦
必要とされる資質 ー 仕事の指示を受け方
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次は新人の西原純子が、先輩から仕事の指示を受けたときに行っていることである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)指示された仕事の手順がよく分からないときは、その場で教えてもらっている。
(2)同時に幾つかの指示を受けたときは、どの順番で行えばよいのかを確認している。
(3)指示はメモを取りながら聞き、聞き終えてから数量や日にちを復唱して確認している。
(4)今手掛けている仕事があるときは、それを終えてからになるがよいかと確認している。
(5)指示された期限までにできそうもないときは、誰かに手伝ってもらってよいかと確認している。
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(4)
仕事には優先順位があるから、仕事を手掛けている最中に指示があったら、どちらが先かの確認をするのが指示の受け方。今の仕事を終えてからになるがよいかなどは、見当違いの確認で不適当ということである。
企業実務 ー 注文した物と違う品が届いた場合
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庶務課の吉岡英樹がK社から納品された商品を確認すると、注文した物とは違う物であった。納品書には、K社販売部門の責任者と担当者の印、出荷部門の責任者と担当者の印が押されている。商品を配達してきたのはW運送である。このような場合吉岡は商品の違いを誰に連絡するのがよいか。次の中から適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)W運送の配達担当者
(2)K社販売部門の責任者
(3)K社販売部門の担当者
(4)K社出荷部門の責任者
(5)K社出荷部門の担当者 -
(3)
この場合、注文はK社販売部門にしたはずである。従って、注文と違う物が納品されたのなら窓口であるK社販売部門の担当者に連絡するのが適当ということである。
対人関係 ー 断りの言葉の柔らかい言い方
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金井亮太は先輩から、断りの言葉を言うとき『 』の言葉を前に付けると柔らかく表現できると次のように教えられた。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)「ご希望には沿いかねます」の前に『あいにく』
(2)「ご遠慮申し上げます」の前に『せっかくですが』
(3)「今回はお断りいたします」の前に『お差し支えなければ』
(4)「この件は見送らせていただきます」の前に『残念ですが』
(5)「本日はお引き取りください」の前に『申し訳ありませんが』 -
(3)
「お差し支えなければ」は「よろしければ」などと相手の意向を尋ねるときの言葉。この場合は「断る」のだから相手の意向を尋ねる必要はない。言葉の使い方が違っていて不適当ということ。適切なのは「せっかくですが」などである。
電話実務 ー 家族からの電話への対応
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下柳かおるが電話を取ると課長の奥さまからで、「主人と至急連絡を取りたいが、携帯電話がつながらない」と言う。課長は外出中と言うと「私の携帯電話に連絡するよう伝えてもらえないか」と言われた。課長は商談のため取引先に出掛けている。このような場合下柳は、どのように言うのがよいか。次の中から適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)課長に連絡して、奥さまに連絡するように伝える、と言う。
(2)課長は取引先に出掛けているので、連絡は取れない、と言う。
(3)取引先の電話番号を教えるので、課長を呼び出してはどうか、と言う。
(4)課長は商談中は電話に出ないので、留守番電話を利用してはどうか、と言う。
(5)取引先に私用電話はできないので、課長が会社に戻ったら連絡するように伝える、と言う。 - (1) 課長の奥さまから至急の連絡である。携帯電話がつながらず、慌てて会社に連絡したのであろう。課長は取引先にいるのだから、部下である下柳が連絡するのが自然な対応。従って、速やかに奥さまに連絡を取るよう下柳が仲介する(1)の対応が適当ということである。
技能 ー 伝言の受け方
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次は新人の柳川美奈が、電話で伝言を受けたときに行っていることである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)相手が初めての人のときは、名前の漢字を尋ねている。
(2)時間や数などは間違いがないよう、復唱して確認している。
(3)伝言が長いときには、簡潔にまとめてくれるよう頼んでいる。
(4)伝言メモには用件だけでなく、受けた日時なども書いている。
(5)誰が受けたか分かるように、相手に自分の名前を伝えている。 -
(3)
伝言は、不在の人に伝えるために受けるのである。伝言が長い場合は受けた人が伝言の内容を簡潔にまとめるのが一般的。相手にまとめてくれるように頼むなどは筋違いで不適当ということである。
2級の問題に挑戦
必要とされる資質 ー 職場における協調性とは
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販売課の飯塚仁史は係長から「君は仕事はできるが協調性に欠けるところがある」と言われた。この協調性に欠けるとはどのようなことをいうのか。次は飯塚が、最近の自分の行動の中から考えたことである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)課長からの注意に納得がいかず、その日一日中ふてくされていたことだろうか。
(2)個人の販売成績を上げるために、自分で集めた情報を誰にも教えなかったことだろうか。
(3)会議の進行役をしたとき、開始時間に集まっていない人を待たずに会議を始めたことだろうか。
(4)課内で紅葉狩りをしようという話が出たとき、「休みの日まで束縛されるのか」と言ったことだろうか。
(5)後輩から仕事の仕方を尋ねられたとき、「やり方は一つじゃないから、自分の思うようにやれ」と言ったことだろうか。 -
(3)
協調性とは相違点をお互いに譲り合って目標に向かう性質のこと。会議を時間通り始めるのは社会的なルール。遅刻者を待つことと協調性は関係のないことなので、遅刻者を待たずに会議を始めたのが協調性に欠けると考えたなどは見当違いで不適当ということである。
企業実務 ー 異動の内示を受けたら
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営業課の平沼拓馬は宣伝課への異動の内示を受けた。異動日は1カ月後で、辞令は1週間後に出るとのことである。次は平沼が、異動日までの準備について考えたことである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1) 身辺整理などの表立った準備は、辞令が出てからすることにしよう。
(2) 異動は決まったことだから、すぐにでも宣伝課にあいさつに行くことにしよう。
(3) 辞令が出たら宣伝課長には、異動までに準備しておくことはないか尋ねてみよう。
(4) 遠方の取引先担当者への異動のあいさつは、辞令が出たら電話ですることにしよう。
(5) 辞令が出たら後任者と時間を調整して、異動日までには業務の引き継ぎを済ませよう。 -
(2)
異動の内示とは、異動の正式発表(辞令の交付)前に本人と関係者に内々に知らせること。従って、その他の人には表立ったことをしないのが慣例。宣伝課にあいさつに行くなどは表立ったことであり、慣例に従っていなくて不適当ということである。
対人関係 ー 訪問先でのマナー
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営業課の中野花恵は新人の筒井に、営業担当者として取引先を訪問したときの注意として次のことを教えた。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)お茶は、相手にどうぞと勧められるか、相手が口を付けるまでは飲まないこと。
(2)応接室で座って待っているとき、ノックの音がしたらすぐに立って入ってくる人を待つこと。
(3)商談が不調に終わった場合でも、相手には時間を取ってくれたことに対して丁寧に礼を言うこと。
(4)名刺交換は、相手が二人で一人とは既に面識があっても、初めての人とだけでなく二人とすること。
(5)応接室に通されたがどこに座ってよいか分からないときは、取りあえず入り口近くに座っていること。 -
(4)
名刺交換は、初めて会う人同士がお互いに自分を紹介すること。従って、既に面識のある人との名刺交換は必要ないことになる。それを二人とすることと教えるなど名刺交換の意味が分かっていなくて不適当ということである。
電話実務 ー 分かりやすい言い方
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広報室の栗原博は、電話でお客さまからの問い合わせに応じているが、その様子を聞いていた係長から、難しい言い方はできるだけしないようにと言われた。次はそのとき係長から具体的に指摘されたことである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)「いささか」は、「少し」と言うのがよい。
(2)「目下(もっか)検討中です」は、「ただ今検討中です」と言うのがよい。
(3)「忌憚(きたん)のないご意見」は、「深くお考えになったご意見」と言うのがよい。
(4)「危惧(きぐ)しております」は,「うまくいくかどうか不安です」と言うのがよい。
(5)「理由の如何(いかん)を問わず」は,「どのような理由であっても」と言うのがよい。 - (3) 「忌憚のないご意見」とは、遠慮のない意見ということ。「深くお考えになったご意見」とは意味が違うので不適当ということである。
技能 ー 総会の定足数
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ある団体で、今月末に臨時総会が開催される。総会の定足数は会員数の過半数と定められており、会員数は400名である。今回の総会に当たり、欠席者から120通の委任状が届けられている。この臨時総会が成立するためには、当日、何名以上の出席者(実際の出席者)が必要か。次の中から適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)80名以上
(2)81名以上
(3)200名以上
(4)201名以上
(5)280名以上 -
(2)
「過半数」とは半分より多い数のことだから、臨時総会成立の定足数は201名である。委任状が届いている120名は出席と見なすから、201名から120名を差し引いた81名以上の出席が必要ということになる。
1級の問題に挑戦
必要とされる資質 ー 希望以外の部署に配置された新人への対応
- 人事課の長谷部修一は新人の中村から、「営業がやりたくて入社したのに人事課に配属された。営業は頑張れば成果が数字に表れるが、人事の仕事はそうではないのでやりがいがない。何とかならないか」と言われた。このような場合、長谷部は中村にどのようなことを言えばよいか。箇条書きで三つ答えなさい。
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〔解答例〕
①人事課は社員教育をしたり社員の労働条件を整えたりするのが仕事で、それで会社が成り立っている。数字に表れなくてもやりがいのある仕事だ。
②配属は会社の業務の都合で決まるもので、適性も考えてのことだから新人が不満を言うのはよくない。
③どのような仕事も将来何かの役に立つ。営業に異動することもあり得るのだから今の仕事を大切にして頑張れ。
〔解 説〕
人事課への配属は本人の適性や業務上の都合などによって会社が決めたことだから、希望は希望として会社の方針に従わないといけない。となれば、与えられた仕事の中でやりがいを見いだして前向きに取り組む以外にないのである。そのことに触れたことが答えになる。
企業実務 ー 赤字の企業の社会的責任とは
- 経理課の岩井孝之は後輩の松尾から、「企業の社会的責任は、利益を挙げて納税することと株主への配当だと聞いたことがある。しかしわが社は赤字が続いていて、どちらの責任も果たしておらず存在価値があるのだろうか」と尋ねられた。このような場合、岩井は松尾にどのようなことを言えばよいか。箇条書きで三つ答えなさい。
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〔解答例〕
①利益を挙げて納税することと株主への配当だけが企業の社会的責任ではない。
②大勢の従業員の雇用を創出すること、取引先への仕事の供給、良質な製品やサービスを消費者に提供するなどのことも企業の社会的責任である。
③従って、赤字続きというだけで企業の存在価値がないということにはならない(企業が存在する限り存在価値はある)。
〔解 説〕
赤字という一面だけで、企業の存在価値に疑問を抱いたのは、企業の社会的責任についての認識が足りない。その認識不足を補う企業の社会的責任と存在価値について触れたことが答えになる。
対人関係 ー ビジネスマナーはなぜ必要なのか
- 人事課の柳沢綾香は、新人研修でビジネスマナーの指導を担当することになった。指導は演習が中心になるが、その前に「なぜ、ビジネスマナーは必要なのか」を話すことにした。このような場合柳沢は、どのようなことを言えばよいか。箇条書きで三つ答えなさい。
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〔解答例〕
①マナーを意識して人と接すれば、相手を尊重した接し方になるから、相手に好感を持たれ良好な関係を保てる。
②ビジネスで年齢や地位の違う人と接するときでも、マナーがしっかりしていれば、その差を埋めて対等に接することができる。
③社員のマナーのよさは、その個人に対して好感を持たれるだけでなく、会社全体のイメージアップにもなる。
〔解 説〕
新人研修でのマナーの必要性について話すということだから、マナーが人間関係の根本であること、社員としての適切な行動に不可欠ということに触れたことが答えになる。解答例とは逆に、「マナーが悪いと…」という表現でもよい。
電話実務 ー 電話で話す時の姿勢や態度
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13.岸裕美は新人の坂本に、電話で話すときは相手から見られないからといって「姿勢や態度」をおろそかにしてはいけないと教えた。
(1)おろそかにしてはいけないのはなぜか、理由を簡潔に答えなさい。また、(2)「姿勢や態度」をおろそかにするとは具体的にどのようにすることか。箇条書きで三つ答えなさい。 -
13.〔解答例〕
(1)おろそかにした姿勢や態度は、声や話し方の調子に表れ相手に伝わってしまうものだから。
(2)① 足を組んで話す。 ② 机に肘を突いて話す。 ③ 椅子の背にもたれ掛かって話す。
〔解 説〕
解答例の他に(2)は、「電話の内容と関係ない仕事(他のこと)をしながら話す」などもよい。
技能 ー 転任のあいさつ状の書き方
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次は、転任のあいさつ状の一部である。この中の下線部分を丁寧な言い方にし、形式の整った文章にしなさい。
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〔解答例〕
(1)私儀・私こと
(2)をもって
(3)公私にわたり(ともに)
(4)微力ながら(ではございますが)
(5)精励いたす所存
(6)略儀ながら